Litmus — 話題のニュースを、深く読み解く。 RSS
AI

GPT-6 SolとLuna登場、価格半額で無料プランにも拡大

OpenAIの新モデルGPT-6 Sol・Lunaは、API価格がGPT-5.6の半額になり、無料プランでもLunaがデスクトップアプリで使えるようになった。価格が下がっても性能が落ちていない根拠を公式発表から確認した。

暗い部屋でノートパソコンの画面に映ったプログラムコードをクローズアップした写真

イメージ写真 記事の内容を撮影したものではありません。Photo by luis gomes on Pexels

この記事には Amazon アソシエイトのリンクを含みます。

GPT-6 Astraの性能は気になっているが、値段と利用制限を考えると手が出ない。普段の作業はGPT-5.6 SolやLunaで済ませている——という使い方をしている人は多いはずだ。

2026年9月22日(米国時間)、OpenAIは新モデル「GPT-6 Sol」と「GPT-6 Luna」を発表した。公式発表によると、価格は前世代GPT-5.6の半額になり、無料プランでもLunaがデスクトップアプリで使えるようになった。値段だけでなく、Astraの強みの配分先が変わる話でもある。

SolとLunaは何のためのモデルか

最上位モデルAstraのほかに、なぜ新しく2つも増えたのか。公式発表は、今月上旬に投入したAstraを「あらゆる面で最良のモデル」と位置づけている。そのうえで「案件によって規模もリズムも予算も違う」ことを理由に、Astraの学習手法を受け継いだ廉価版としてSolとLunaを用意したと説明している。

役割は分かれる。Solは「難しい作業をこなしつつ、高い利用上限と低コストで試行錯誤の余地を広げる」バランス型、Lunaは「軽量で費用効率が高く、小規模で高速なタスク向け」の最安モデルだ。どちらもAstraで培った実務作業・事実の正確さ・コーディング・画面操作の強みを、より速く安いモデルに移植したとOpenAIは説明している。

役割は分かった。では自分の契約では、いつからどこで使えるのか。

自分のプランでいつから使えるか

公式発表の「Availability」によると、ChatGPT WorkとCodexは、Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduの各プランが対象だ。この5プランなら発表当日から両モデルが使える。無料プランとGoプランでも、デスクトップアプリに限りLunaだけ使える。

プランChatGPT Work / Codexデスクトップアプリ
Free・Go対象外Lunaのみ利用可
Plus・Pro・Business・Enterprise・EduSol・Luna両方が利用可Sol・Luna両方が利用可

これは地味に見えて、実は初めての話だ。Astraの公式発表を確認すると、Astraが最初に展開されたのはPlus・Pro・Business・Enterpriseのみで、無料プランへの言及はない。GPT-6世代のモデルに無料プランから触れられるのは、今回のLunaが最初になる。ただし通常のチャット画面(Chatモード)にはまだ展開されておらず、API側ではモデルIDをgpt-6-solgpt-6-lunaに変えれば呼び出せる。

普段GitHub Copilotでコードを書いている人にも関係がある。GitHub公式changelogによると、SolはCopilot Pro+・Max・Business・Enterpriseで使える。Lunaはさらに広く、Copilot Pro・Pro+・Max・Business・Enterpriseで使える。どちらもVS Code・Visual Studio・JetBrains・Xcodeなど、普段のエディタからそのまま呼び出せる。

使える場所は分かった。次に気になるのは、具体的にいくら安くなったのかだ。

価格はどれだけ安くなったか

公式発表の価格表によると、Solは入力が100万トークンあたり4ドルから2ドルへ、出力は20ドルから10ドルへ下がった。Lunaは入力が0.20ドルから0.10ドルへ、出力は1.20ドルから0.50ドルへ下がった。いずれも「GPT-5.6のプロモーション価格と比べて50%引き」という下げ幅だ。

05101520ドルGPT-5.6 Sol: $20GPT-6 Sol: $10$20$10GPT-5.6 SolGPT-6 SolGPT-6 Solの出力価格(100万トークン)

棒の長さの通り、GPT-6 Solの出力価格は前世代のちょうど半分だ。Lunaも入力・出力とも同じ比率で下がっている。価格が下がったことは分かった。気になるのは、その分だけ性能が落ちていないかだ。

安くなった分性能は落ちていないか

「安いモデル」と聞くと、性能もそれなりに落ちると考えるのが普通だろう。自分もそう予想していた。ところが公式発表が示す比較は、その予想と違う結果になっている。

業務アプリの操作を横断するベンチマーク「AutomationBench」の結果が、その1つだ。GPT-6 Solをもっとも丁寧な設定(xhigh)で動かすと、1つの作業あたり27セントで完了するという。この27セントを基準に、対抗する各モデルをそれぞれの最も丁寧な設定で動かした場合のスコア・コストを並べたのが次の表だ。

モデル(設定)スコア1作業あたりのコスト
GPT-6 Sol(xhigh)33.2%27セント(基準)
GPT-6 Astra(low)30.3%基準の3.9倍
Claude Fable 5.1 ※Opus 5への切替あり(max)31.4%基準の8.9倍超
Claude Opus 5(max)26.9%基準の11.1倍

GPT-6 Solは、もっとも手間をかけた設定で動かしても、対抗する上位モデルの最も丁寧な設定より低いコストで、スコアも上回るか同水準に並んでいる。「安い」と「弱い」を同じことだと思い込んでいた自分の前提は、この表を読んで崩れた。

ただしこの表は割り引いて読む必要がある。表の数値はOpenAI自身の計測で、Claude系のスコアは「公開されている報告から引用した」ものだ。OpenAIが同一条件で競合モデルを直接動かした結果ではない。加えてClaude Fable 5.1の欄は、実際にはOpus 5への切替(フォールバック)を4割の作業で使ったうえでのコストだ。その切替分のコストは数値に反映されていないと発表元自身が注記しており、実際の差は表の数字より小さい可能性がある。

それでも、他の指標でも同じ傾向は繰り返されている。実会話をもとにした内部の事実確認評価では、GPT-6 Solの誤りの発生率は前世代のGPT-5.6 Solのおよそ半分になったという。コーディングの実務評価「DeepSWE v1.1」でも、GPT-6 Solはもっとも丁寧な設定で68.8%を記録した。Claude Fable 5の最高スコア(69.9%)まで1.1ポイント差に迫りながら、コストはおよそ8割安いとされている。値下げは単なる薄利多売ではなく、廉価モデル自体の実力を底上げした結果として説明されている。

まとめ

GPT-6 SolとLunaは、最上位モデルAstraの強みを廉価版へ配分したモデルとして2026年9月22日に登場した。価格はSol・Lunaとも前世代GPT-5.6の半額だ。ChatGPT WorkとCodexならPlus以上の契約で即日、無料プランとGoプランでもLunaがデスクトップアプリで試せる。GitHub Copilotを使っている人も、対応プランであればエディタからそのまま呼び出せる。

値下げだけでなく、GPT-6 Solは前世代よりミスの発生率がおよそ半分になった。OpenAI自身が示した比較では、対抗する上位モデルより低いコストで並ぶ結果も出ている。比較の一部はOpenAI自身の測定や競合の公開報告に基づく点は差し引いて読む必要がある。それでも、普段Sol・Lunaで作業を済ませている人には、同じ値段のままでモデルだけ賢くなった、という受け取り方ができる更新になる。

この記事の先を読む本を探す

特定の本を勧めるものではありません。検索結果から、いまの版と目次を確かめて選んでください。

コメント

気づきや感想をどうぞ

記事への補足や、読んで考えたことをお寄せください。個人情報や、他の人を傷つける内容の投稿はお控えください。

コメントを読み込んでいます…

    ほかの記事

    最新の記事 →