スマートグラスが気になっていても、丸一日かけるなら重さが気になるし、レンズがカメラ付きだと話している相手に「今、撮られているのでは」と意識されるのも気まずい。そう感じて手を出せずにいた人に向けた製品が出た。
Metaは2026年9月23日(米国時間、日本時間24日)、カメラを搭載しないスマートグラス「Ray-Ban Meta Audio」を発表した。写真も動画も撮らない代わりに、重さはMeta製スマートグラスで最も軽い43g。バッテリーは単体で12時間、付属の充電ケースを使うとさらに48時間分を追加できる。カメラを外すという1つの判断が、軽さと駆動時間の両方を押し上げていた。
カメラ付きのGen 3は何を積んでいるか
Ray-Ban Meta Audioの差分を見る前に、比較の基準になるカメラ付きモデルを押さえておく。
Metaは同じ2026年9月24日、日本でも「Ray-Ban Meta(Gen 3)」を発売した。ルックスオティカジャパンのプレスリリースによれば、12MP・3K Ultra HD対応のカメラと6マイクアレイを搭載する。価格は78,980円から(税込・参考価格、2026-09-25確認)。バッテリーは単体で最大9時間、充電ケース込みで最大48時間になる。
写真や動画をハンズフリーで撮り、Meta AIに話しかけて使う。これがRay-Ban Metaシリーズの基本形だ。この「カメラ込み」を前提にすると、Audioの数字がどれだけ外れているかが見えてくる。
カメラを外して43gと12時間駆動を得た
Ray-Ban Meta Audioの重さは43g。Meta公式ニュースルームは、これをMeta製スマートグラスの中で最も軽い数字だとしている。バッテリーも、Gen 3の単体9時間に対してAudioは単体12時間まで伸びた。この「12時間」は、公式ニュースルームが「AIアシスタントとの会話をハンズフリーで続けた場合」の数字だと明記している。音楽を再生し続けた場合の時間は、公式発表に記載がない。
カメラを外せば軽くなるのは想像がつく。だが自分が意外だったのは、バッテリーまで9時間から12時間に伸びていたことだ。カメラそのものに加えて、撮影用の画像処理チップや関連回路が丸ごと無くなった分が、軽さだけでなく消費電力にも効いていた。軽さと駆動時間が同時に伸びたのは、写真も動画も撮らない設計を選んだ結果になる。
付属の充電ケースを使うと、Audioはさらに48時間分を追加でき、合計で最大60時間まで使える。軽さと駆動時間はここまで伸びたが、削ったのはカメラだけで、日々使う音声やAIの体験は変わっていないのだろうか。
カメラを外しても音声は同じか
試着したメディアの報告を見る限り、変わっていないようだ。MoguraVRの先行体験記事は、Audioを試した記者が装着した瞬間に「おお、音がいい」と反応したと伝えている。音楽・ポッドキャスト・通話・Meta AIとの会話といった体験は「既存のRay-Ban Metaシリーズと同等」だったとしている。重さについては「すっと軽くなる」というメリットを挙げていた。
カメラを外したのは、機能を間引いた廉価版を作るためではない。写真や動画を撮らないという1点だけを割り切り、残りの音声・AI体験はそのまま維持する設計だと分かる。では、この2機種は結局どちらを選べばよいのか。
Gen 3とどちらが向くか
Meta公式ニュースルームによれば、Audioの価格は349ドルから(2026-09-25確認)。予約は9月24日に始まり、出荷は2026年10月13日からになる。ここまでの数字を整理すると、次のようになる。
| 項目 | Ray-Ban Meta Audio | Ray-Ban Meta(Gen 3) |
|---|---|---|
| 重さ | 43g(Meta製スマートグラスで最軽量) | 数値非公表(Gen 2より薄型化) |
| バッテリー(単体) | 最大12時間(AIアシスタント会話時) | 最大9時間 |
| バッテリー(ケース込み) | 最大60時間 | 非公表(プレスリリースに記載なし) |
| カメラ | 非搭載 | 12MP、3K Ultra HD動画 |
| 価格 | 349ドルから | 78,980円から(税込・参考価格) |
| 発売 | 米国2026年10月13日出荷開始 | 日本2026年9月24日発売済み |
| 日本展開 | 2027年予定 | 発売済み |
写真・動画を撮る予定がなく、軽さと駆動時間を優先したい人にはAudioが向く。ハンズフリー撮影や、Meta AIに「これは何?」と映像を見せながら聞く使い方をしたい人には、カメラを積んだGen 3が要る。
向かない人としては、いま日本で正規に買いたい人が挙げられる。AV Watchによれば、Audioの国内展開は2027年を予定しており、価格や型番はまだ決まっていない。
まとめ
Ray-Ban Meta Audioは、カメラを搭載しないという1つの設計判断をした。その結果、重さ43g(Meta製スマートグラスで最軽量)、バッテリーは単体12時間・ケース込み60時間という数字を手に入れた。単体の駆動時間はGen 3の9時間を3割強上回る。音楽・通話・Meta AIとの会話といった日常の体験は、試着したメディアの報告によればGen 3と同等に保たれている。日本では2027年に発売予定で、米国はひと足先の2026年10月13日、349ドルから出荷が始まる。
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